高岡市にひっそりと佇む「おばあちゃん標識」が、今SNSで大きな話題を集めています。
和服姿で杖をついた高齢女性のシルエットが描かれたこの標識は、「見たことがない」「超激レア」と注目され、エックスで59万回以上表示されるなど驚異的な拡散力を見せました。
しかし、警察も市役所もその存在を把握していなかったという驚きの事実が明らかに。
さらに、その裏には45年前に起きた交通事故と、地域住民の優しさが込められていたのです。
「おばあちゃん標識」の場所とデザインの特徴
話題の「おばあちゃん標識」が見つかったのは、高岡市若杉の住宅街。
車通りの少ない静かな路上に、黄色いひし形の警戒標識として設置されています。
特徴的なのはそのデザイン。
和服を着て杖をついた高齢女性のシルエットが描かれており、まるで「おばあちゃんに注意」というメッセージを発しているかのよう。
多くの人が「見たことがない」と感じるのもそのはずで、一般的な道路標識とはまったく異なるユニークなビジュアルなのです。
引用:チューリップテレビ
警察も市役所も「知らなかった」!?
実はこの標識、正式な道路標識ではない規格外の存在であることが判明しました。
警察や市役所も「設置した記録がない」と証言しており、届け出すら出ていない状態だったのです。
・富山県警:「初めて見ました。警察が設置したものではありません」
・高岡市役所:「取材で初めて知りました。占用手続きもされていません」
通常、道路標識には「規制」「指示」「案内」「警戒」の4種があり、警戒標識は法律で27種類に限定されています。
しかし、「おばあちゃん」はそのいずれにも該当せず、完全な非公式標識であることが明らかになったのです。
45年前の交通事故がきっかけに
では、この「おばあちゃん標識」は誰が、なぜ設置したのか?
調査が進められる中で、かつての住民が保管していたスナップ写真が鍵となりました。
1993年の航空写真には標識の姿は確認できませんでしたが、1980年(昭和55年)ごろの写真には別の場所に設置されていた様子が写っています。
住民の記憶によれば、当時その付近で交通事故が発生し、それをきっかけに「2度と悲劇を繰り返さないように」との願いを込めて誰かがこの標識を立てたとのこと。
つまり、「おばあちゃん標識」は地域の安全を願う“愛の証”として設置されたものだったのです。
ネット上での反応と声
ネット上では、この標識がSNSで紹介されると、
・「マジで見たことない」
・「泣ける話」
・「ぜひ保存して」
・「地域のシンボルとして残してほしい」
といった声が多く寄せられています。
それに対して高岡市も、
・「地域から要望があれば、現状を踏まえて検討したい」
と前向きな姿勢を見せており、撤去の危機から一転、存続の可能性も見えてきました。

まとめ
45年前に起きた事故をきっかけに、誰かが静かに立てた1枚の標識。
それは道路交通法の枠を超えて、地域に生きる人々の想いと記憶を象徴する存在となりました。
非公式でありながら、長年にわたって町の一角を見守り続けた「おばあちゃん標識」は、単なるレア標識ではなく、地域の愛情とやさしさを可視化したシンボルです。
この物語が、今を生きる私たちに「安全」と「思いやり」の大切さを改めて教えてくれているのかもしれません。



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